江戸前の旬

銀座・「柳寿司」の三男柳葉旬は鱒之介の厳しい指導や、金子、八木沢ら常連を含む客達の抱えている問題を寿司を握ることで解決してみせる等、順調に寿司職人としての腕を上げていた。 雑誌編集者の姉、真子が担当している小説家にして食通の池内正二郎、東都デパートの東堂会長等の大物も、たまたま訪れた「柳寿司」で、鱒之介の名人技や旬の才能や優しさに惚れ込み、新たな常連客となる等、旬はその持って生まれた才能を一気に開花させようとしていた。 そんな時、旬の前に生涯のライバルとなる高級店「嘉志寿司」の四代目、吉沢大吾が現れる。当初は自分より年齢も下で修行のキャリアも少ない旬を「三流店の小僧」と見下していた大吾だったが、数々のイベント勝負で旬に決定的な勝利を収めることが出来ず、「全国握りずしコンクール」での旬との同率二位(優勝は『勘兵衛』の磯村)に甘んじたことがきっかけとなり、更なる高みを目指して京都の一流料亭へと修行に旅立つ。