永遠の一手 -2030年、コンピューター将棋に挑む-

年間無敗でタイトルを総なめにした、史上最強と称される羽内名人がコンピューターソフト「彗星」と対局。敗れてしまう。失意の名人は引退し、失踪。棋士達は強くなるためにコンピューターの支援が不可欠となる。と同時に人間では理解できない手をソフトが指すようになり、解説がで成立しなくなって、権威墜。人気が急落。タイトル戦が全て廃止されてしまう。ピンチに陥った将棋連盟は、いくつかのコンピューター棋戦ルールを定め、棋士とソフト会社のチーム戦に移行する。自動車レースでいうと、棋士がドライバーとなり、ソフト会社がメカニックを担当し、チームで最高位「名人」を目指すというもの。「人vsソフト」の時代から、「人+ソフト」の時代へと大改革を行ったのだ。そうして開かれた新しい名人戦。だが意外にも勝ち進んでいったのは、一切コンピューターの支援を受けていない増山一郎七段だった……