ユグドラシルの果実

2010年、ウッドソフト(WS)社が発売したMMORPG「ユグドラシル」は、ゲームと現実がリンクする特殊なシステムも相まってもうひとつの社会と呼ばれるまでに大流行していた。橘光希(たちばな こうき)もユグドラシルを楽しむプレイヤーの一人で、数多くのプログラムを公開し名を馳せていたが、今は故あってその際のアバターを封印していた。ある時からユグドラシル内にて高レベルモンスターが低レベルエリアに出現するというエンカウントバグが頻発し、それと同時に光希が封印したはずのアバターの姿が目撃されるようになる。光希は、事態の原因と真相を解き明かすために調査を開始するが……。