ア・ホーマンス

記憶喪失の男は、やくざ達にやられて、新宿の繁華街の路地で浮浪者に助けられ、共同生活をおくっている。もう一方では、その記憶喪失の男、大輔を探す彼の妻、栞がいた。それまで大輔のこれまでの生い立ちや職業はわからなかったが、それらも徐々に明らかになる。大輔は、仙台在住の建築デザイナーで、かつて北西メキシコのとあるインディアンとともに儀式で使うペヨーテ(幻覚サボテン)の採取に往復42日かけて出かける。そのサボテンの採取も、選ばれた者しか行けず、大輔は、呪術師の亡くなった息子に酷似していたことから、採取に出かける。復路、採取に出かけた者はみな別人のようにやつれ、ペヨーテのみを食べて飢えをしのぐ。しかし大輔は、そこで一度死んでいた。そしてその時何を見たのか?最後、大輔は栞に再会するが、それでも何も思い出せない。たとえかつて愛していた人と一緒に暮らしても、それは本当の意味でのゴールではないと大輔は栞に言う。栞は記憶を取り戻すまで待つと大輔に言い、大輔は真の自己を実現する者の旅、アホーマンスに出かけるのだった。