アンジェリク

フランスの片田舎モントローの領主、サンセ男爵は四人の娘に恵まれ、貧しいながらも暖かい生活を送っていた。四姉妹の中でも一番美しいのは、豊かな金髪と緑の瞳の次女、アンジェリク。当の本人は宮廷一の貴婦人になるという夢は持っているものの、お転婆で、今日も下男のニコラと森へ。夕食時になり、城へ帰ろうとした二人は盗賊の一味と行き合う。かどわかされそうになったところへ、長い黒髪、左頬に傷を持つ旅の吟遊詩人に助けられる。足が悪く、杖をついた吟遊詩人だが、剣の心得があるのか、とても強く、逃げ出した盗賊の一人は、その時の怪我が元で死んでしまう。死んだ男の姓はベシェール。盗賊仲間に「俺と違って、出来のいい兄貴に伝えてくれ」と言い残す。