いざかや [彩雪に舞う…―楠勝平作品集所収]

居酒屋に十手を持った与力が入ってくる。大工の男がふと心に思いつく。先日武士が落馬し、母上と泣き叫び、その上「肥溜め」に落ちたのを見て、仲間と大笑いしたことがあった。そのことを咎められると思い、大工は居酒屋から逃げ出すのだが、なんとそのとき客全員が同時に席を立った。後に残された与力と目明しは何事が起こったかとキョトンとするのだが……。