echo ―夜、踊る羊たち―

二年前、沢渡直樹は事故で家族を失った。今はフリーターとして、レンタルビデオ店でバイトをしながら毎日を無気力に生きている。悲しみの想い出、その夢から目覚めた朝―。枕元には直樹を呼ぶ少女の貌があった。清水を梳いたような銀の髪。白く澄んだ肌。切れ長の瞼の奥に、鮮やかな紅を湛えた円い瞳。何だろう、ぼんやりした頭で直樹は妹の名を呼ぶ。「―灯雪」今日も直樹と灯雪の兄妹の一日が始まる―。新鋭が放つ、ミステリアス・ストーリー。